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ライティングとリーディングのアドバイス
ビジネスライティング
外国語でのライティングは本当に大変ですね。どの単語を使えばいいのか、どのようにして自分を明確に理解してもらえるのか、と色々と悩んでしまい、書き上げるのに随分と時間がかかります。しかし、英語を話す人がどのように自分を表現しているかに注意を注ぐことと少しの練習ですぐに堪能で自信に満ちたライターになることができます。
私は月曜から金曜までほぼ毎日生徒達の書いた作文を読んでいますし、生徒達が作文を書いているとこも見ています。そして、そこには大きな問題が2つあります。
- 英作文における文章構成: 私が生徒の作文を読んでも、残念なことに 英語で文章を構成するときの規則に沿っていることはほとんどありません。
- 辞書:英単語を調べるために辞書を頻繁に参照し過ぎています。
英語の文章構成
問題点
英語の文章構成とは、フォーマルな手紙であれ、財務報告書であれ、提案書であれ、どのような文章を書くときにも私たちが従う規則やルールのことです。それは 毎回同じ方法で書かなければなりません。そうしないと読む人がこれらの規則に従っていない英語の文章に遭遇したときに問題が発生するのです。それは読む人に困惑感を引き起こし、そのメッセージが何を伝えようとしているのかを把握するために自分自身でもテキストを2〜3回読み直さなければ分からないような事になるということです。このような規則はすべての言語や文化に存在すると思いますが、全ての言語が必ずしも同じ規則やルールではありませんし、次のような問題もあります。時々、外国語で文章を書くときにもまだ母国語の書き方のルールに従って書いている人達がいます。読者への影響は、先ほど述べたのと同じで、誤解と混乱の原因となるのです。
解決方法
あなたが書いているものは何であれ、それには特定の構造があることを覚えておいて下さい。あなたが書いている外国語について正式に学んだことがない場合、あなた自身の母国語の文化の持つ書き方に頼っているかもしれません。
良いビジネスメールとは、少なくとも以下の4つの部分が必要です。
- 件名 (Sublect Line) 件名は、相手が最初に目にするメールの部分で す。相手がすぐにメールを開くか、後で読むために保存しておくかをそれで判断するものですが、中には読むことを忘れてしまう人もいるかも知れませんが。基本的に件名は短く(6~10語)、そしてできるだけ具体的に書くべきだという意見が主流です。
- 挨拶の文句 (Salutation). 挨拶とは、相手にどのような挨拶をするかです。送る相手がフォーマルな挨拶をするべき相手なのか、インフォーマルな挨拶でも良い相手なのかを理解しておくことが大切です。
- 本文 (Body Text). 本文はメールの主旨を伝えるものです。段落に分けて書かれている必要があります。要点がいくつかある場合は、箇条書きや番号付きのリストを使用します(今読んでいるこの文章のよう に)。情報は、最も重要な、あるいは注目して欲しい内容から重要度が低いものへと優先順位をつけて書きます。
- 書き終わりのサイン (Sign off signature). あなたの署名は、メールを送る相手に応じてフォーマルかインフォーマルかが決まります。良いメールの署名テンプレートは、相手があなたに関する必要な情報を見つけるのに役に立ちます。
最も頻繁に使用されるサインオフ
インフォーマル | フォーマル |
Thanks Best cheers Regards Sincerely Take care Thanks a lot |
Kind regards Yours sincerely Respectfully Many thanks Thank you very much |
- よくある間違い。Thank you so muchは、Thank you very muchと同 じ意味ではありません。これらのフレーズは同義語ではありませ ん。”Thank you so much “は、誰かが個人的に助けてくれた時に使 います。例えば、あなたが抱えていたトラブルや困難な問題を大幅 に軽減しくれたというような、好意を示してくれたような場合で す。”so “はより個人的なニュアンスになりますが、”very “はより中間的な意味になりますのでビジネス上のコミュニケーションにはより適しているでしょう。
段落(Paragraphs)
皆さんはすでにメールの基本的構造に慣れているかもしれませんが、より重要な問題はメッセージ内の段落の構成の場合で、そこに新たな問題が見つかることです。
基本的な段落には、以下の内容が含まれます。
統一感 (Unity) 段落の統一性は主題文から始まります。すべての段落は、その主題文の中で表現されている単一つの、読み手に疑問を喚起したりするコントローリングアイデアを持っていますし、通常は段落の最初のセンテンスとなります。段落は、この主旨を中心に統一されており、それを補強(説明)するための支持文(supporting sentences)が詳細に内容を説明しています。良いトピックセンテンス (主題文) を書くためには、自分のテーマと、自分が主張したいポイントをすべてよく考えることです。
一貫性 (Coherence) これは、あなたの支持文を整理するのに必要なことを指します。時系列的な順序、重要度の高い順、または他の論理的な詳細表現のいずれを選択しても、しっかりとした段落は常に明確な構成を持っています。きちっと整理された段落では、読者はあなたが確立したパターンに助けられて、それに沿って読み進んでいきやすくなります。一貫性があると、読者は書き手の言いたいことを理解しやすくなり、混乱を避けることができます。
結束力 (Cohesion) 結束力とは、あなたの文章を理解できるようにする性質のことです。段落内のアイデアは、お互いに繋がり、全体として一緒に機能する必要があります。結束力を達成するための最良の方法の一つは、transition words (繋ぎ言葉)を使用することです。これらの単語は、1つのアイデアから次のアイデアへの橋渡しをします。transition words を使用し、順番を示したり(first, second, third)、または論理的な展開を示したりすることができま。(furthermore, in addition, in fact)等。
文書スタイル(形式)
問題点
文書のもう一つの問題はスタイルです。あなたの文化や会社によって、ビジネス環境は多少フォーマル寄りだったり反対にインフォーマル寄りだったりします。あなたが選択するスタイルによって相手がメールを開けるかどうかを決定しますし、そこで使用する言葉やメールのトーンも決まります。不適切なスタイルは、ビジネス上の人間関係を悪くしたり、混乱させたりする原因にもなります。インフォーマルなスタイルに慣れているクライアントとの間で、会社やその従業員がよりフォーマルなスタイルを使うとその会社のことを冷たく感じ、距離を感じさせてしまうリスクもあるでしょう。
解決方
ここでは、メールにおける、フォーマルとインフォーマルなスタイルを使い分ける一般的なルールを簡単にまとめてみました。
フォーマルなメールスタイルを使うのは:
- あなたの組織で必要とされる場合
- 受け手が誰か明確でない場合
- メールを送る先が上司のように目上の場合
- 相手が自分自身をよりフォーマルなスタイルを使う傾向がある場合
インフォーマルなメールスタイルを使うのは:
- あなたの務める組織でそれが推奨される場合(上司が使うなど)
- 懇意にしている仕事仲間との間
- 個人的な電子メールで、ビジネスと非ビジネスの両方のトピックを含む場合もある。
- コミュニケーションをとる相手がよりカジュアルなスタイルを使う傾向がある場合
フォーマルスタイルかインフォーマルスタイルかの選択は国によっても異なります。フォーマルなメール構成にするべきか、インフォーマルなメール構成にするべきか分からない場合は、メールの受信者の反応が見えるまではフォーマルなスタイルにした方が安全です。
テンプレートや実例を利用する
最後に、Indeed.comやHubspotなどの専門サイトには、ビジネスライティングの例がたくさん掲載されています。これらはすべて英語で書かれているので、自分で英語を読むことができるようにならなければなりませんが、英語のウェブサイトを使うということは、良い文章の書き方の見本であるということが確信できると思います。
Google検索しましょう
メールの目的が何であれ、それが同僚からの依頼であっても、営業関連のメールであっても、例文を探すための良い方法はグーグルで検索することです。例えば、 “writing follow up email” と入力してGoogle検索すると、あなた自身が作る文章の基本となるフォローアップメールの例がたくさん出てきます。
辞書
辞書は言語を学習する際に必要不可欠なものですが、通常、辞書は特定の単語がどのような文脈で使われているかまでは教えてくれず、あくまでも基本的な訳語を教えてくれるだけです。その結果、ちょっと変わった言い回しや不適切な言い回しになってしまうことがよくあります。さらに深刻なのは、完全に間違った言い回しになってしまい、読み手が何を言いたいのか理解できなくなってしまうことです。
非効率性
辞書を使いながら文章を書くことは、文章を書くプロセスを大幅に遅らせることにもなります。単語を探す時間、特定のフレーズを使うかどうかを決める際に感じる不確実性は、かなり非効率的な時間の使い方になります。
解決方法
事前に勉強しておくことが大事。手始めには、あなたのライティングの学習に合わせて、定期的に ” Business Vocabulary in Use” シリーズを勉強すると良いでしょう。
マインドマップ
特定のビジネステーマを中心にマインドマップを作成し、有用なフレーズを使ってマインドマップを構築していきましょう。メールを書く必要があるときは常にさまざまなマインドマップが入ったノートを用意しておき、書き始める前に関連する部分を確認しておきましょう。
これらの作業はかなりの時間を節約し、さらに適切な言葉を使用していることを確認することができます、その結果として、読む相手を混乱させあなたの評判を低下させることなく、あなたを良く印象づけることができます。
リーディング
ビジネス英語を磨くための最も効果的な方法の一つは、できるだけ多くの本を読むことです。ここに語学学習の効率を上げ、語学力を向上させるためのヒントがいくつかあります。
関連付けをする 最も効果的な学習方法は、自分が仕事に応用して活用していきそうなテーマや話題について読むことです。営業職であれば、記事や書籍を読んで営業に関する知識やスキルを高め、将来的に昇進の可能性を高めたいのであれば、当然マネジメント能力が高いことをアピールしたいでしょうから、マネジメントに関する書籍を読むのも大いに役にたつでしょう。
特に、これらの本に含まれている考え方は、やや欧米式の考え方になりそうなので、自分の文化がどのように考えているのかとは異なり、欧米企業が同じような問題をどのように考えるのか独自の洞察を得ることもできるでしょう。
Check out: Forbes top 23 business books をチェックしてみてください。あなたが興味持つと思われる広い範囲の書籍が見つかります。
ビジネス書の読み方
ほとんどのビジネス書は、自分にとっては興味深くて関連性のある情報を見つけることができても、本の中の他の分野はそれほどでもないことに気がつきます。それは職務経験のレベルにもよると思います。しかし、無理に本全部を読み終えることに集中せず、1章だけでも読んでみてください。これは少し大変なことであり、すぐに諦めてしまう可能性もあります。そこで自分の仕事の状況に関連していると思う1章を読んで、そこからさらに1~2章を読んで、十分な情報が得られるまで読み進めましょう。ビジネス書はページの順番で読む必要はほとんどありません。
BBC Businessのウェブサイトから始めるのも良いかもしれません。ここの記事は国際的な視聴者を念頭に置いて書かれているので、難しすぎず、適切な言葉の範囲で書かれています。また、技術の問題やニュースに関連した素晴らしい記事を掲載しているBC Techを試すのもいいでしょう。
ケーススタディー
また、問題解決の練習は頭の中を活性化させ、学習中の言語を効果的に記憶する優れた方法でもあります。ビジネスケーススタディはそのための非常に効果的な方法です。英語の実践練習になるだけでなく、ビジネスの世界でよく知られている実際のビジネスシーンに触れる機会も増えます。
ハーバード・ビジネス・スクールでは、非常に専門的なケーススタディを得ることができます。もちろん購入しなければなりませんが、高価なものではなく、魅力的で関連性のある問題が非常によく書かれています。ここからアクセスできます。
ケーススタディを読んで勉強することは、仕事に関連した語彙を増やす絶好の機会となり、ビジネス上の問題に関するアイデアがどのように表現されているのかなどの優れた見本も提供してくれます。
ディスカッション
これは少しマニアックに聞こえるかもしれませんが、1人または2人の同僚といっしょに、ケーススタディとその中で提示された問題を皆さんならどのように解決するかを話し合ってみてください。これは、新しい言葉や問題を覚えようとするときに非常に役立ちます。