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今では世界中で様々な「英語」が話されるようになっていますが、日本の英語学習者にとって「英語」を学ぶ時、イギリス英語とアメリカ英語という区別をしている方は多くおられます。
今回はイギリス英語とアメリカ英語がどのような点で違うかを、複数の観点から考えていきたいと思います。
イギリス英語フレーズブックやアメリカ口語教本・入門用でもそれぞれの英語の特徴が分かるので、一度読んでみるのも面白いですよ。
英語の歴史
イギリス英語とアメリカ英語の違いを考えるうえで、英語という言語の歴史を知っていた方が理解がしやすくなります。
「英語」は元々、古英語、中英語、近代英語という大きな流れをたどってきているのですが、現在使用されている「英語」の原型が作られたのが、活版印刷技術が発展したルネサンス時代でした。
英語の言語の歴史を振り返ると、戦争と植民地の歴史に大きく影響されていることはすぐに理解出来るでしょう。アメリカ英語も元々はイギリスからの移民が使用していたイギリス英語です。
しかし、イギリスとアメリカ独自に英語が進化していき、現在のいわゆる「イギリス英語」と「アメリカ英語」になっています。
現在の「アメリカ英語」は、多くのヒスパニック系(スペイン語話者)の移民により、今もなお変化していってます。スペイン語に似た発音の英語が使われたりと、「アメリカ英語」と簡単に一言で定義はできないのが本音ですね。
イギリス英語とアメリカ英語が違う理由
英単語の違い
イギリス英語とアメリカ英語では、使用される英単語が違う場合が何種類もあります。どちらも使用されている単語もありますが、国によって意味が違ってくるなど例外もありますので、注意してくださいね。
日本語 | イギリス英語 | アメリカ英語 |
エレベーター | lift | elevator |
地下鉄 | tube underground |
subway |
ゴミ |
rubbish |
trash |
トイレ | lavatory | toilet |
薬局 | pharmacy | drug store |
ガソリン | petrol | gas |
スニーカー | trainer(s) | sneaker(s) |
名字 | surname | last name |
携帯電話 | mobile phone | cell phone |
セーター | jumper | sweater |
1階(建物) |
ground floor |
first floor |
サッカー | football | soccer |
普段使いするような単語もイギリス英語とアメリカ英語では違ってくるので、どちらか片方でした英単語を覚えてない人は、可能な限り両方の英語での言い方を覚えていったほうがいいでしょう。
発音の違い
イギリス英語とアメリカ英語の発音には違いがあります。今回はその違いのなかでも、有名な発音の違いを紹介させて頂きます。
can’t
イギリス英語:カーント
アメリカ英語:キャント
car
イギリス英語:カー (aの発音を伸ばすだけ)
アメリカ英語:カール(最後のrをはっきり発音します)
スペルの違い
イギリス英語とアメリカ英語では、スペル(綴り)の違う単語が出てきます。
パソコンで英語を入力する時も、イギリス英語かアメリカ英語どちらに言語設定しているかで、自動修正が決定されるので、スペルはどちらか統一にした方がいいでしょう。
~er/reの語尾の違い
日本語 | イギリス英語 | アメリカ英語 |
真ん中 | centre | center |
劇場 | theatre | theater |
ファイバー | fibre | fiber |
リッター(重さの単位) | litre | liter |
~yse/yzeの語尾の違い
日本語 |
イギリス英語 | アメリカ英語 |
分析する | analyse | analyze |
麻痺させる | paralyse | paralyze |
~ourの単語で最後の「our」の音節にアクセントがなければ、アメリカ英語のスペルは「u」を抜きます。
日本語 |
イギリス英語 |
アメリカ英語 |
色 | colour | color |
味 | flavour | flavor |
ユーモア | humour | humor |
~ce/seの語尾の違い
日本語 | イギリス英語 | アメリカ英語 |
ライセンス | licence | license |
練習 | practice | practice |
違反、反則 | offence | offense |
~og/ogueの語尾の違い
日本語 | イギリス英語 | アメリカ英語 |
対話 | dialogue | dialog |
アナログ | analogue | analog |
カタログ | catalogue | catalog |
イギリス英語では「 l 」で終る単語は過去形や名詞になると、もう一つの「 l 」が入ります。
日本語 | イギリス英語 | アメリカ英語 |
旅行者 | traveller | traveler |
カウンセラー | counsellor | counselor |
キャンセルした | cancelled | canceled |
文法
現在完了形の使い方
イギリス英語: He has just gone to the shop.
アメリカ英語: He just went to shop.
(彼はそのお店へ入ったばかりです。)
イギリス英語: I have already had lunch.
アメリカ英語: I already ate lunch.
(私はランチをすでに食べました。)
イギリス英語: He hasn’t come yet.
アメリカ英語: He didn’t come yet.
(彼はまだ来ていません。)
getの過去分詞
get | イギリス英語 | アメリカ英語 |
過去分詞 | got | gotten |
イギリス英語では、getの活用は、get(現在形),got(過去形),got(過去分詞)
アメリカ英語では、getの活用は、get(現在形),got(過去形),gotten(過去分詞)
このように過去形と過去分詞が同じになる動詞がイギリス英語には存在します。
Shallの使い方
イギリス英語 | アメリカ英語 | |
未来 | I shall go to England. | I will go to England. |
疑問 | Shall I close the door? | May I close the door? |
イギリス英語のshallはアメリカ英語のwillやmayなどの「未来」や「可能」を表すように使用できます。
注意点としては、否定形のshan’tは使わないので言わないようにしましょう。
イギリス国内でいうと、shallを使用するのはアッパークラスの人の割合が多いらしいです。(イギリス人の弊社CEO曰く)
まとめ
イギリス英語とアメリカ英語の違いは分かりましたか?単語、発音、文法など様々な違いがあるのが分かったと思います。
大事なことは、どちらの英語が良いのかという事を決めるのではなく、どちらの使い方が自分のいる環境で他の人に分かりやすいかです。
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